Monday, December 2, 2013

田中秀道、サングラスに隠された目には…




2011年05月15日18時27分




リーダーズボード
順位 選手名 スコア優勝 河井 博大 -9
2 ベ・サンムン -7
3 キム・キョンテ -4
松村 道央 -4
5 P・マークセン -1
池田 勇太 -1
7 キム・デヒュン 0
藤田 寛之 0
丸山 大輔 0
10 キム・ドフン +1


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河井の勝利を誰よりも信じていたのは田中秀道だった(撮影:米山聡明)






<日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 最終日>◇15日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(7,158ヤード・パー71)

 国内男子メジャー初戦「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」は39歳河井博大のツアー初優勝で幕を閉じた。その歓喜の瞬間を特別な思いで見届けた1人の選手がいる。河井の高校の1年先輩にあたる田中秀道だ。

「長かった」プロ16年目河井博大、メジャーでツアー初優勝!

 田中は96年に河井と高校卒業以来の再会を果たすと、もっているポテンシャルとは裏腹になかなか芽がでてこない後輩を思いやり、練習を共にするようになる。99年にはくすぶっていた河井を見かねて、自身のホームコース瑞陵ゴルフ倶楽部のある「名古屋に出てこい」と声をかけ自らの元に呼び寄せ、生活を含めて全面的に面倒を見るまでに。

 自身が米ツアーに参戦している際にも、欠かさず連絡をとり助言を与えてきた。3年前、河井がシード権を落としQTにも失敗した際「ゴルフをやめようと思います」というメールが届き音信不通になった時にも「ツアーに来て俺の面倒を見ろ」と留守電にメッセージを残すなど懸命に引きとめ、どん底にいた後輩を励まし続けた。

 首位タイで最終日を迎えた河井に、朝のパッティンググリーンで「お前は絶対に勝てないから心配するな」と2回3回と念を押すように声をかけた。勝負の一日を前に緊張する後輩に、思いやりにあふれた毒舌。しかし、もちろん本心は違う。「勝つのはむしろ遅かった。学生の頃から上手だったんです。いつでも90点以上のショットを打てる選手。このコースならいけると思ってました」と誰よりも河井の勝利の予感を感じながら自身のスタートホールへ足を向けた。

 そして、迎えた歓喜の瞬間。アテスト小屋で見届けるとグリーンサイドへ足を運び、自分より2回りは大きい河井を受け止め「やってて良かったな」。そう声をかけた師匠のサングラスで隠された目には、今にもあふれそうな涙が溜まっていた。

【最終結果】
優勝:河井博大(-9)
2位:ベ・サンムン(-7)
3位T:金庚泰(キム・キョンテ)(-4)
3位T:松村道央(-4)
5位T:プラヤド・マークセン(-1)
5位T:池田勇太(-1)
7位T:キム・デヒュン(E)
7位T:藤田寛之(E)
7位T:丸山大輔(E)
10位T:金度勲(キム・ドフン)(+1)
10位T:小田孔明(+1)
12位T:石川遼(E)他3名

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